ドローンに関する規制と法律を徹底解説!抑えておきたいポイント

ドローンには安全かつ適正な飛行を行わせるための法律が制定されています。

法律を知らずにドローンを飛ばしてしまうと罰則を受ける可能性もあるので、趣味であれ仕事であれ必ずチェックしておく必要があります。

ドローンに関連する法律は以下の5つです。

  • 航空法
  • 小型無人機等飛行禁止法
  • 道路交通法
  • 電波法
  • 個人情報保護法

今回の記事ではそれぞれの法律がドローンの何を規制する内容になっているのか、法律を理解する上での簡単なポイントを整理していきましょう。

ドローンの規制に関する法律の分類

飛行禁止法のイメージ

まず、ドローンの規制に関連する5つの法律を分類してみましょう。
分けてみるとこれらの法律は主に3種類の規制に関連していることがわかります。

  1. ドローンの飛行に関する規制
    航空法小型無人機等飛行禁止法道路交通法
  2. ドローンの無線通信に関する規制
    電波法
  3. ドローンのカメラによる撮影に関する規制
    個人情報保護法

 

「ドローンの飛行に関する規制」を見れば、ドローンをどこで飛ばしてはいけないのかが理解できます。

「ドローンの無線通信に関する規制」では、電波によってドローンを操縦する際のルールが記載されています。

「ドローンのカメラによる撮影に関する規制」では、ドローンで撮影した写真や映像などの利用に関して把握できるでしょう。

それぞれの法律の内容を確認する前に、その法律がどのような規制を目的としているのかを把握しておくと理解しやすいでしょう。

それでは各法律の内容を理解する上でのポイントをチェックしていきます。

各法律のポイントをチェック

航空法

航空法タイトル

「航空法」は民間の航空機の安全や航空による障害を防止するために制定されました。法律ではドローンなどは「無人航空機」という名称で呼ばれます。

ドローンの普及と共に法令が整備され、2015年に無人航空機に関する飛行ルールが施行されました。

航空法を理解する上でのポイントは以下の3点です。

  • 飛行が禁止される場所、時間、飛行方法
  • ドローン飛行に伴う禁止行為
  • 規制の対象となるドローンの条件

それでは法律の詳しい内容を解説していきます。

飛行が禁止される場所については主に3つが挙げられ間ています。

  • 空港周辺
  • 150m以上の上空
  • 人家の密集地域

これらの3点は「航空機の航行の安全に影響を及ぼす」「地上及び水上の人、物件の安全が損なわれる」として飛行が禁止されています。

さらに、ドローン飛行に関する時間や飛行方法については以下のようになっています。

  • 飛行時間:日出から日没まで
  • 飛行範囲:目視の範囲内、人や物から30m以上離れた場所
  • イベント会場などでの飛行禁止
  • 危険物輸送の禁止
  • 物体投下の禁止

航空法の対象となるドローンの条件については以下のように定められています。

  • 200g以上の無人航空機

これが航空法で規制されている主な内容になります。
飛行が禁止されている場所ではドローンを飛ばすには国土交通省への許可申請が必要となります。

航空法に関するより詳しい内容は以下の記事から確認できます。

 

小型無人機等飛行禁止法

小型無人機等飛行禁止法タイトル

次に「小型無人機等飛行禁止法」を解説します。

こちらは2015年に起きたドローンによる事件を受けてテロ対策などの観点から制定されました。航空法で飛行が禁止されている一般的な施設/場所以外の規制についての内容が記載されています。

小型無人機等飛行禁止法で飛行が禁止されている場所は以下のようになっています。

  • 国の重要な施設(国会議事堂、内閣総理大臣官邸、内閣総理大臣・内閣官房長官の公邸、対象危機管理行政機関、最高裁判所の庁舎、対象政党事務所)
  • 外国公館として指定された施設
  • 原子力事業所の周辺地域
  • 防衛大臣が指定する対象防衛関係施設
  • 国土交通大臣が指定する対象空港
また、小型無人機等飛行禁止法で注意しなければいけないのが、法律の対象となるドローンには重量などの規定が設けられていません
航空法では200g未満のドローンは規制の対象外となっていますが、小型無人機等飛行禁止法では重量に関わらずドローンの飛行が禁止されます。

禁止場所での飛行に関しては、都道府県公安委員会に許可申請を出す必要があります。

小型無人機等飛行禁止法の詳しい内容は以下の記事から確認できます。

道路交通法

道路交通法タイトル

「道路交通法」は道路上で生じるさまざまな状況に対してリスクを防止するための法律です。ドローンに関しても道路上で禁止される行為の数々が規定されています。

禁止行為については以下のようになっています。

  • 道路上での離着陸
  • 道路上での飛行

歩道や車道を含む「道路」でドローンを離着陸させたり、道路上を飛行させてはいけません。
これらの行為に該当する際には、管轄の警察署長の許可が必要となります。

道路交通法の詳しい内容は以下の記事から確認できます。

電波法

電波法タイトル

「電波法」はドローンを操縦する上で電波の送受信を行うことに関連する法律です。

一般向けに販売されているドローンが電波法に抵触する可能性はほぼありませんが、ビジネス向けのドローンを扱う場合には電波法の知識が必要となります。

ポイントとしては以下の3点です。

  • 周波数帯
  • 送信出力
  • 利用形態
扱うドローンに関するこれらの内容に応じて無線局免許や無線従事者資格の要不要が分かれます
FPVなどで長距離の映像を伝送するためのドローンや特定の周波数帯を使用する産業用ドローンなどを扱う場合にはチェックしておく必要があります。
また、海外製品のドローンを購入した際、日本の電波法に合わせて作られていない可能性があるため注意が必要です

電波法の詳しい内容は以下の記事から確認できます。

個人情報保護法

個人情報保護法タイトル

「個人情報保護法」はドローンによるカメラ撮影に関する規制内容が設けられています。カメラに映った個人情報の適切な利用を覚えなくてはいけません。

個人情報保護法のポイントとしては以下のようになります。

  • 個人情報の利用目的の特定
  • 目的外での個人情報利用の禁止
  • 不正な手段による個人情報取得の禁止
  • 利用目的の通知、公表
  • 個人情報の適切かつ安全な管理
  • 同意なしで第三者への個人情報提供の禁止
ただし、こちらの法律は「個人情報取扱事業者」を対象にしているため、趣味でドローンを飛ばす人にはあまり関係のない内容です。
しかし、個人情報保護法に関連しなくても、「プライバシー」や「肖像権」の権利侵害によってトラブルを招く可能性があるため、ドローンによる撮影には注意を払う必要があります。

個人情報保護法の詳しい内容は以下の記事から確認できます。

 

ドローンの規制に関する5つの法律をまとめて紹介していきました。個々の法律の内容を条文から全て理解するのは大変な作業になります。
もちろんドローンを仕事にする上では必ずチェックしておきたいのですが、法律理解の入り口として簡単なポイントだけでも抑えておきましょう。

それぞれの法律が何を目的にどのようなことを規制しているのかを把握して、トラブルなくドローンで楽しめるようにしてください。

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